“AI時代”を生き抜くために我々人間が身につけておくべきスキルとは?

時代が変われば、我々人間に求められる能力も変わる。

前回の記事では、ChatGPTについて簡単にお伝えさせていただきました。

今回の記事はその続編ということで、変化の激しいこれからの時代を生き抜くために我々が習得するべきスキルについてお伝えします。

このスキルがあるかどうかで、今後これを読んでいるあなたが AIを使う側になるのか、はたまた AIによって仕事を奪われる側になるのか、未来が変わってくることでしょう。

では、早速本題に入ります。

下の表をご覧ください。この表は、2022年に経済産業省が発表した『未来人材ビジョン』という資料の一部です。

経済産業省『未来人材ビジョン』

表の上のタイトルにも記載のとおり、意識・行動面を含めた業務遂行に欠かせない56の能力が各項目ごとに整理されています。

赤線が引かれているものが、今後、業務を遂行する上で必要な能力(スキル)です。

これまでは、「ミスがないこと」や「責任感」などが業務遂行の上で重要視されていましたが、今後は仕事において「問題発見力」や「情報収集力」のほうが注意深さや真面目さよりも重要になっていきます。

今回は、上の表の中から個人的に特に重要だと思うスキルを3つピックアップさせていただきます。

  • 問題発見力
  • 的確な予測力
  • 情報収集力

1. 問題発見力

これからの時代は、問題を発見する力、すなわち「問題発見力」が重要になってきます。

なぜ、これからの時代はこの問題・課題を発見する力が重要となってくるのでしょうか?

前回の記事でご紹介した ChatGPTを触ったことがある方ならなんとなく感覚で分かると思いますが、ChatGPTを始めとしたAIは、既に分かっている問題に対して、過去の膨大なデータの中から最適解を抽出して瞬時にその命題(問題)に対する解決策を提示してくれます。

しかし、どんなに高速にAIが解決策を示してくれたとしても、AIが自ら私たち人間に「この問題を解決したほうが良いと思いますよ。」と問題を発見し提示してはくれません。
現在のAIはあくまでも我々人間が認識している問題・課題に対して最善と解決策を提示してくれるに過ぎないからです。

例えばChatGPTならば、問題を認識している人間が画面にその問題を打ち込まない限り、AIは回答してくれません。

人間が主に対して、AIが従です。
人間が課題だと思ったことを打ち込んで、AIが解決策を示してくれる。
人間が問題を発見して、その問題を効率良く解決するために AIを活用するという構図になります。

我々人間は問題を解決する以前にその上のレイヤーにあたる、問題を見つける、発見するところから行う必要があるということです。

それはつまり、仕事において、問題解決型の仕事から問題発見型の仕事スタイルに切り替えていく必要があります。

「問題発見」と「問題解決」の違いについては、『問題発見力を鍛える VUCAの時代は、とく力よりも問題を見つける力』に分かりやすく整理されていましたので、参考までに載せておきます。

『問題発見力を鍛える VUCAの時代は、とく力よりも問題を見つける力』細川功

上の図を見ても分かるとおり、問題発見と問題解決は全く異なる思考回路が必要です。

例えば、問題解決の場面では、「どうすればその問題を解決できるか?」と、”How”で考えることが重要ですが、問題発見の際は、Howではなく、“Why”「なぜ」で考える必要があります。

問題発見力については、書き出すと長くなってしまうので、問題発見力を磨くための具体的な方法等はまた別記事で書いていけたらと思います。

2. 的確な予測力

これからの時代に特に必要となる能力二つ目は、「的確な予測をする力」です。未来を予測する力と言ってもいいかもしれません。

先程も述べたとおり、AIは既存の問題、与えられた問題に対しては、最善と思われる回答をアウトプットしてくれますが、未来を予測することはできません。

未来を予測することで、我々はそれに対する対策を取ることができます。

変化の激しいこれからの時代に、あらゆる情報を基に未来を予測して、それに対して行動をできる人は貴重な人材となるでしょう。

3. 情報収集力

「情報収集力」も今後さらに求められていきます。
インターネットが発展した情報化社会の中で情報を収集する力というのは前々から求められている能力ではありますが、個人的には単に何でも情報を集めるというよりは、これからの時代は自分自身の体験に基づいた情報を集めることが重要になってくると思います。

というのも、前述のChatGPTのような文章生成AIが登場したことで、作業効率化など我々人間にメリットがある一方、フェイクニュースなども簡単にできてしまいます。

そうすると、我々人間は、何が正しくて何が正しくないのかといった真の情報を探す必要が出てきます。
また、二次情報・三次情報も増えていく中で、一次情報、つまり本人の体験や実験などから得られたオリジナルな情報というのが益々価値ある貴重なものになっていきます。

SNSの登場により二次情報・三次情報が溢れ返る中で、これからの時代は、直接的な体験を通して自分自身で情報を集めるという、能動的な情報収集能力が必要になってくるのではないかと思います。

情報収集は、先程述べた未来を予測する力にも繋がってきます。


いかがでしたでしょうか?

今回は、これからの時代に求められる能力を3つ、簡単にご紹介させていただきました。

もしかしたら今回お伝えした3つの能力を鍛えるかどうかで、今後あなたが AIを使う側になるのか、はたまたAIに取って代わられる側になるのか、あなたの未来が変わってくるかもしれません。

これからの時代を生き抜くためにもこのような能力を今のうちに少しずつでも鍛えて磨いていきたいですね。

PAGE TOP